一昨日に観光で炎天下をかなり歩いたためか，昨日は休養に専念していました． 今週は朝から業務が入っており，朝の筋トレは早起きできなければ難しい状況です． 以上の理由で筋トレの間隔が空いてしまっています． 明日こそは早起きして鍛えたいところですが，仕事で忙しいので無理はしないようにします．
前回記事の続き（アセクシュアルの話ではありませんが．）
細川政元は養子を２人とった*1ことでお家騒動の原因を作ったと批判されることが多い人物です． 私はこの批判について原因と結果が逆だと考えています． すなわち，すでに家中が分裂していたので養子を１人に決めることができなかったのだと思います．
細川澄之：摂関家ならば家柄的に申し分ないやろ！
- 京兆家守護代：◎．他家に利権をとられることがなさそうなのでおそらくベスト．
- 細川讃州家＆阿波衆：×．なぜ細川の血筋でないものに従わないといけないのか．
- 細川一門衆：×．なぜ細川の血筋でないものに従わないといけないのか．
細川澄元：京兆家と敵対関係にある細川讃州家*2を取り込めるからええやろ！
- 京兆家守護代：×．阿波衆に利権をとられるのが目に見えておりおそらくワースト．
- 細川讃州家＆阿波衆：○．美味しそうな話だけれども後継者のストックに乏しいのが気がかりで手放しでは喜べない．
- 細川一門衆：△．澄之よりはマシだけど阿波衆に利権をとられるのが予想される．
これではどちらかを選べるわけないですよね． 両者ともいなくなって京兆家当主になった細川高国はバランスを上手くとって順に○△○くらいの評価をされていたと思うので相当優秀だったと思います． そんな高国でも近習である波多野三兄弟の扱いに失敗して没落するのだから，京兆家当主は元々ハードモードだったのでしょう．
また，政元暗殺ですが，一般に澄之派が澄元派を叩くためにやったとされています． これについては私も特に否定しませんが，原因と結果を逆に考えてみるのもありかなと思っています． すなわち，政元暗殺が澄之派と澄元派の争いを引き起こしたというものです．
- 通説：香西元長や薬師寺長忠が主犯
- 不問物語：元長の弟が主犯で，元長や長忠が巻き込まれた
『不問物語』は軍記物ですが信ぴょう性が高いとされており，今後の研究でこちらが通説となる可能性を秘めています． ただ，この説であれば元長の弟が犯人でなくても成り立ちそうです． すなわち，実行犯とされる竹田孫七が単独または少数の仲間でやったという筋書きです…この場合の動機は例えば金に困ってとかでしょうか（不問物語には政元暗殺後にお宝を盗ったとの話あり）． この場合でも政元の死を知った元長の弟が澄元を攻める絶好の機会とみなして元長を唆したとするのはそんなに違和感がないでしょう．
なんでこんなことを思ったかというと，政元の周りが誰も死んでいないからです． せいぜい側近の波々伯部元継が負傷したくらい？ 嘉吉の変，大寧寺の変，永禄の変や本能寺の変などは側近が死にまくっており軍勢が必要でしょうが，政元暗殺は極端な話単独犯でもできそうです． 不問物語ではこの後孫七は出てこないので，澄之派の仕業と自白したわけではありません． だとすれば，安倍総理と同様に黒幕が特にいない単独犯または少数による暗殺というのもあり得るのではと思います． 他には大物の死には大掛かりな陰謀論で説明されることが多いですが，真相は案外ショボいことが多いというのもあります． 澄之派壊滅後に暗殺を擦りつけたというのはいかにもありそうです．
